雨上がりの放物線

究極の三日坊主が居場所を見つけるまでの物語

改良①続き

今回は2銘柄ではなく倍の4銘柄を用いたロング・ショート戦略について書こうと思います。労力をかければ任意の銘柄数を用いた方法に拡張できます。

 

使用するのは前回食品銘柄を考察するにあたって出てきた5銘柄から相関係数の低かったアサヒを除いた4銘柄を用います。データは2年分の週次データの調整後終値を用いています。

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この4銘柄に2つの操作を行います。まず、それぞれの標準偏差で割ることにより標準化(今の所これを標準化と呼んでいます)します。この操作によりロング銘柄数とショート銘柄数を合わせさえすれば相場の動きと損益を切り離すことができます(戦略の想定上)。次にできた4本の値動きの平均をそれぞれ取り、それらを一致させるように4本の値動きに加減算を行います。これによって過去の流れに対して現状はどの銘柄が割高なのか一目瞭然になります。

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ちょっと混み合ってしまいました。indexと書かれているのは4社の単純平均の推移です。加減算でy軸の平均値を一致させているので戦略では全ての銘柄はindexに回帰する事になっています。それぞれindexとの乖離率(正ならばindexより高い、負ならば低い事を表す)を調べます。

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上述の通り、全ての値動きはindex(乖離率グラフでは0値)に就職する事になっているので、最新のデータでindexより上にある物をショート、下にあるのをロングすれば少しづつ儲かるはずです。

これを元に考えると直近ではサントリーと味の素をロング、キリンと明治をショートすれば良い事になります。

2~3週間に一度配分を調整していけば良さそうですね、見た感じ。

 

最後に投資比率を考えましょう。条件は2つ。

①ロング銘柄とショート銘柄の総投資比率は等しい

②乖離率が大きい銘柄ほど大きい利益が見込まれるので、投資比率を大きくする。

ロング銘柄を例にとると

サントリー投資比率 = サントリー乖離率 / (サントリー乖離率 + 味の素乖離率)

を計算すれば、全ロング銘柄のうちどれだけサントリーに投資すれば良いのかわかるはずです。

 

週明けはこれを元に(日次データも考えてみて)持ち分を調整します。この戦略をもとに細かく稼いでいくには投資比率を正しく調整するのが非常に重要なので大きな資金が必要になりそうです。