雨上がりの放物線

究極の三日坊主が居場所を見つけるまでの物語

ヘッズアップトリック(1/19)

ポジションある時のみ使えるトリック

 

フロップに同スート2枚

例Qh8s6h (h:ハート、s:スペード、c:クラブ、d:ダイヤ)

 

 相手がポットの60 %ベットした場合発動。ヘッズアップである、もしくはアーリーポジションからの相手のこのベットによりヘッズアップになった時を想定。

 これはほとんどの場合、フラッシュドローを指す(この場合ハート2枚である確率大)。もしくはミドルペア以下。

 なぜならトップペアである時、この盤面は一刻も早く終わらせたいので、論理的に考えてポットの120%程度打ち込んで相手を下ろす必要がある(フラッシュドローを引き離す為)。よって、相手はトップペアではないと考えられる。

 

自分:リレイズ(相手のレイズ額の3倍程度)

これはトップペアであることを主張する攻撃。手札によらずやっていい。

 

相手50%コール、50%フォールド(仮定)。

ターン見てスート違う場合、相手おそらくチェック。ここでオーバーベット(All-in)。ハートが出る確率は25%以下なのでフラッシュドローであるなら80 %以上のプレイヤーは降りる。

 

計算:

プレフロップ:相手3BBレイズ、自分コール

ポット6BB(アンティ略)

 

フロップ:相手4 BBベット、自分12 BBリレイズ

(ここで相手フォールドなら、自分7 BB獲得)

フロップ:相手コール

ポット30 BB

 

ターン:ハートが出た場合、損失15 BB(25 %)

ターン:ハートが出なかった場合、相手チェック、自分35 BBベット

(相手フォールドなら 15 BB獲得)

 

リバー:ハートが出た場合、損失50 BB(25 %)

リバー:ハート出なかった場合、コイントス(50%)、期待値ほぼ0

 

1回目と2回目における相手のフォールド率を50%、80%とすると

プレイ期待値:(7 × 0.5) + (- 15 × 0.5 × 0.25) + (15 × 0.5 × 0.75 × 0.8) + (- 50× 0.5 × 0.75 × 0.2 × 0.25) + ( 0 × 0.5 × 0.75 × 0.2 × 0.75) = 4.8125 BB

実際はアンティや、他の参加者のベットによりポットはもう少し大きいので、約プラス5 BBの期待値を持つプレイだとわかります。

 

 

 同スートが2枚落ちたフロップにおける60 %ベットは明確なミス(ハメ手でなければ)。アーリーポジションからはチェックが正しい。相手にベットされて付いて行くのが吉。これなら相手は自分がスロープレイをしているのか、ミドルペア以下なのか、ドローなのか、何もないのか判断する事ができない。スロープレイの可能性があるのでツーペア及びトップペアトップキッカーも否定しきれない。

 

 これは自分の手札に依存しないトリック。このように、相手の手札さえ正しく想定できれば自分の持つ手札に限らず無条件に勝てる(勝てる可能性のある)トリックが存在する。ただし、一回しか成立しない。相手の力量によっては逆に嵌められる可能性もある。ポーカーは不完全情報ゲームである為、相手の裏を読み続ける事で無限に高次なメタゲームを作りうる。

 これは$1.5Sit and Goで機能しうるレベルの低いトリックの一つ。