open sizeに関する考察
Open sizeはずっと3BBで特に考えずに来たのだが、これからポジションによって変えたりを考えようと思う。まだ何の為に変化させるのかがわからないので、まず3BB openがどういう意味なのか考え、それから変える必要があるのかを決めようと思う。
3BB openとはなんなのか?
UTGから3BB openする事例を考える。今、ポットにはSBとBBより合わせて1.5BBが存在し、自分が意思決定をしたのちに5人(HJ、CO、BTN、SB、BB)が控えている。
ここでポットに3BBぶっこむとはどういう意味なのか。
ポット:1.5BB
コスト:3BB
与えられるオッズ:3 / (1.5 + 3) = 66.7 %
求められるオッズが66.7 %という事は、自分の勝率が66.7%以上の時に参加して良いという事だ(実際には相手がfoldする確率があるのでもう少し低い時も、例えば60 %みたいな)。
つまり、これは周りから見るとUTGからの3BB openというのは
「あなたがた5人のランダムハンド全部に対して、私のハンドは66.7 %以上の勝率を持っています。」
という主張になる。
この主張は一体どういう事を示すのか。COからBBまでの5人のランダムハンドのうち、最も強いハンドを持った一人(以下最強くん)がcallすると考える。最強くんのレンジは平均でいくらだろうか。
ここで一つ大胆な仮定を一つ。ハンドの強さと、存在確率の分布が一様だとする。(実際にはまったく違う。本来は弱い手の方が存在確率が高くなっていると思われる。
すると、最強くんの平均レンジは1/(5+1) = 16.7 %となる。0 ~ 100 %までの分布を5つの柵を用いて平等に分けると、最も左側の柵は16.7 %の位置に来る為。
(ここらへん無茶苦茶わかり辛くてすいません、随時直していきます。)
最強くんの平均レンジは16.7 %だとわかりました。UTGの主張は「レンジ16.7 %の最強くんに対して私には60 %の勝率があります」という事であるとわかります。
では、UTGのレンジは幾つなのか?レンジ16.7 %に対して50 %の勝率の勝負をするには16.7 %のレンジが必要になります。勝率66.7 %を持つにはこれより低いレンジが必要になると考えられますね。
16.7 × ( 0.5 / 0.667) = 12.5 %
つまり、UTGにおいて3BB openするという事は
「自分は上位12.5 %のレンジです!!」
という主張である事がわかりました。
後考察
上の計算はガバガバ過ぎました。まず、勝率を計算に使うのは間違い。「自分の方がレンジが高い確率」が正解。次に、式も間違い。これだと8.35%のレンジなら100%の確率で自分の方がいいレンジとなるが、明らかに間違い。
しかし、
(雑魚なりに)6-max、pre-flopを考える①unraised pot篇 - 雨上がりの放物線
によると、自分はUTGから13.3 %のレンジから参加する事がわかります。つまり、幾らかはブラフとなるわけです。自分のレンジと主張しているレンジに乖離があるので。具体的には参加のうち13.3 / 12.5 -1 = 6.7 %はブラフであるとわかります。
同様に、他のポジションから参加も考えてみましょう。
これをみるとCOとBTNのみbluff率が非常に高い事がわかります。これは主張レンジと実際の参加レンジの乖離が大きい事を示しています。
その原因は、実際レンジ計算に用いた「ポジションの優位性」の項が原因です。COとBTNはフロップ後に「後出しの権利」を持つ可能性が高いため、ルース目に参加するとしたのです。これのせいでbluff率が高くなってしまいました。
こういう奴に対しては「COとBTNの参加に対しては3betをかます」戦略がもろに効いてしまいます。これを避ける為にopen sizeをポジションによって変えるのです。
実際にopen sizeを2.5BB、2BBに変更してみましょう。
open sizeを下げることでbluff率が下がる事がわかります。これはopen size低下に際してオッズが低下し、これが主張レンジを引き下げる効果を持っている為です。
出来れば自分のポジションに弱点を持ちたくないため、このbluff率を同じくらいにしましょう。極端な例を出します。以下の表ではUTG、HJ、SBにおいては3.5BB、COにおいては2.5BB、BTNにおいては2BBでopenしています。
このように、ポジションに対してopen sizeを変更する事でポジションによる情報優位性を活かしたまま、ポジションごとのブラフ率を平す事が出来るのです。
でもこのbluff率調整はopen rangeの調整によっても可能なので、どちらを取るか考えていく必要があるでしょう。
改良点
・ハンドレンジに対する存在確率の分布調べる。
・情報優位性のきちんとした定量化
・ハンドレンジ調整との擦り合わせ