雨上がりの放物線

究極の三日坊主が居場所を見つけるまでの物語

ロング・ショート戦略の手順(素人)

今回は具体的な手順について考えていきます。

 

①銘柄選択

似たような値動きをする(と思う)銘柄を見つけましょう。同じ業界内で資産規模や取引額が近い2銘柄をもちいます。よくわからないので今回はビールで有名なアサヒとキリンでいいでしょう。

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ボラティリティ(動きの激しさ)を元に標準化

株価の変動はほぼ全て相場に引っ張られて起こると仮定すると、標準偏差はその引っ張られ方を示す事となります。相場による引っ張られ方を合わせるように取引単位を考えます。例えば相場全体の値が1単位上昇した時、アサヒは2単位、キリンは0.5単位それぞれ上昇する性質を持つとします。ロング・ショート戦略では相場全体の変動から影響をなくすのが大きな特徴であるため、この場合はアサヒ1単位のロングに対してキリンは4単位のショートが必要となります。こうすることで相場が1単位動いた際、アサヒとキリンの値動きが相殺しあって2×1+0.5×(-4)=0、全体としては値動きが0となります。

今回は2016年6月30日に至る250日間の値動き標準偏差を計算し、それを用いて値を割りました。日足終値を利用しています。

それぞれの標準偏差はアサヒ254.2、キリン108.0となりました。

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これが最終的に欲しかった図です。昨年に比べて乖離率が大きく上昇していてロング・ショートにうってつけですね。

 

2つの標準化された値の乖離率の変化を調べました。

最近になって大きく上昇しているのがわかりますね。市場全体のボラティリティの変化など要因があるのでしょうが今は何も考えません。ただのチャンスと捉えます。

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ちなみに250日間の乖離率の平均は7%、標準偏差は1.7%です。乖離率が先に求めた値を元とした正規分布に従うとすれば直近の乖離率20.4%は7σ、存在確率は1.97×10-10%と非常に低い状態だとわかります。

(どうやら正規分布に従うと考えるのはあまりに楽観的でベキ乗分布に従うようです。)

 

250日分の株価分析からはアサヒ 1 / 254.2円のロングあたりキリン 1 / 108円のショートは儲かると考えられますね。

デモ口座でキリンHD 500株(1747.5)の空売り、アサヒ 100株(3333)の買いをしました。カッコ内は平均約低価格を表しています。

これからいろいろ学びながら補正をかけていきます。暖かく見守りください。